今年は異常な長雨で、梅雨のないと言われる道内も随分と湿気やカビに悩まされたご家庭も多かったのではないでしょうか?
一年を通してお伝えしていますが、気密性能が格段良くなった現在の住まいは、定期的に換気をする必要があります。
24時間換気機能が建築時義務化されるようになり既に10数年経過しています。
第一種から第三種と、換気性能や施工時のコストも様々です。
先日、中古マンション購入のお客様からカビの相談がありました。
前に住まわれていらした方が、しっかり!?と換気孔を密封しており、外気を取り込む開口部が塵やほこりに湿気を交えてカビだらけだと仰るのです。
目に見えるところは、普段からお手入れをして出来る限り、カビの好物である塵やほこりを取り除いてあげることが望ましいです。
実は、先程申し上げた換気性能の種類(第一種から第三種など)によっては、清掃が容易なものから業者をお願いしてプロでなければなかなか中の掃除が出来ない場合もあります。
気がつくと換気孔のへりに塵やほこりが溜まって、殆ど通気できる空間が無くなっているといったケースもあります。
実際に、外壁交換の相談を受け、訪問しましたら、換気機能がストップしていたということがありました。
時々、外を散歩していると外壁の様子から、
「換気孔が良い状態ではないのかな?」
と、お見受けするお宅があったりもします。
換気孔は見える場所にあり、外壁の様子でそれがはっきりわかることもありますが。。。
換気孔だけに頼らずに、「除湿機」や「空気清浄機」「エアコン」など、高性能な電化製品を併用して室内の空気をクリーンにすることで、カバーしてみることをお勧めします。
床下は、いかがでしょう?
こちらも、『ベタ基礎』vs『布基礎』
と、どちらにするのがベストか悩むところです。
コンクリートは、施工してから二年くらいは、コンクリート内部から水分が発生します。
(ブリージング)といって、特に施工ミスでもなくコンクリートの成分上発生するのはごく当然です。
出てきた水分の逃げ道が、あるか?が問題です。
以前、見学したドイツの住宅展示場では、一棟の住宅を建てるのに一年以上時間をかけて施工していました。
ドイツの様な、湿度がほとんど感じられないカラッとした地域でも、基礎工事の後の養生期間はかなり長くとっているようでした。
四季がきちんとあり、湿度が50%を超える時期すらある日本で一年以上かけて戸建住宅を建設している現場に出会ったことがありません。
湿気が残ったままの床下を、水分の逃げ場なく塞いでしまうのは、施工で使用する木材にも影響を及ぼすケースもあるようです。
布基礎、ベタ基礎それぞれ特徴があります。
これが絶対!は、ここにも答えは無いと思っていますが、様々な情報を整理して、新築やリフォームの参考にしていただきたいなと思います。
川端 法子
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