午前5時。
まだ夜の名残が残る空の下、会館の鍵を開ける。
冷たい空気が頬をかすめ、静まり返った広いホールが出迎えてくれる。
誰もいないはずの空間に、どこか温かさを感じるのは、ここで積み重ねてきた朝があるからだろう。
一人、また一人と扉が開く音。
「おはようございます」――その声に、緊張がやわらぐ。
テーブルを運ぶ音、マイクのチェック、資料を並べる手元。
誰も指示しなくても、自然に動く仲間たち。
その姿が、もうすでに“セミナーの始まり”のように思える。
札幌手稲倫理法人会の朝は、いつもこうして始まる。
何もない会館が、仲間の手で“場”になっていく。
誰も来なかったらどうしよう――そんな不安が頭をよぎっても、動き続ける背中がある。
その姿が、私を奮い立たせてくれる。
5時40分、リハーサル開始。
諸々起きる小さなトラブルも、笑いながら乗り越えていく。
完璧じゃなくてもいい。
この場を一緒に創ってくれる人がいる――それが何よりの力になる。
今朝も設営、仲間に感謝。
皆のおかげで、会が呼吸を始める。
静かな朝に、確かな温もりが灯っている。
The following two tabs change content below.
女性が営む札幌の不動産会社 株式会社HONEST(オーネスト)代表取締役
最新記事 by 川端法子 (全て見る)
- ぬい活 - 2025年11月6日
- ゴレンジャー - 2025年11月5日
- 非常識はダメなのか? - 2025年11月4日